理学部・農学部活って学問としては非常に面白い学部である一方で、理学部とかだと就職無理学部と言われるくらい、世の中の役に立たない=就職先が見つからないですよね。もちろん農学部も。
さらに学部や修士課程で就職するならまだしも、博士課程やポスドクまで進路を進めてしまうと日本の新卒一括採用のクソシステムによってどんなに優秀でも就職が難しくなってしまう。
ただ、そんなことは言ってももし本当にサイエンスを仕事にしたいと心から思えるなら、研究者の道に進むべきであると思います。
しかし、世間は僕たちを助けてはくれません。自力で生きていくしかないのです。
そこで今回は理学部あるいは農学部の出身の研究者を目指す人が、セーフティネットのため、あるいは大学教員になった時のためにも教職課程を受講し、教員免許を取得することをお勧めしたいと思います。
おすすめする理由は以下のとおりです。
精神的な安定が得られる。
何よりも将来、研究者を目指す方にとってのメリットはこれだと思います。
教員免許を持っていれば、教員としてのセカンドキャリアの選択肢を持つことができます。
もちろんある程度の年齢を過ぎれば、使い物にならない資格となってしまいますが30代前半で夢破れた時などには有効な手段になってくるのではないでしょうか。
中には学校の先生になんかなりたくないと言う方もいると思います。僕も同じ立場です。
それでも、教員の資格を持っているのと持っていないのでは、精神的なゆとりが全く違います。
その分思いっきり研究に打ち込めるのではないかと思います。
学部生の方でもしこのブログを読んでくださっている方がいたら、是非検討してみて欲しいです。
実際僕の周りでも、公立高校の先生に進路を切り替えた、研究者の方がいました。
研究者のセカンドキャリアの候補として検討に値すべき職業だと思います。
教育実習が人前で話す(将来大学で講義する)練習になる。
大学教員になったら講義を行わなくてはいけません。そこで教育実習での実践経験は必ず生きてくると思います。
教育実習では大抵の場合、初めの1週間で授業見学を行い、その後学んだことを生かして実際に授業を行います。
40人近くの生徒を前に学問を伝える機会って、大学の非常勤とかやるまでは普通ないと思うのです。
しかし教育実習ならかなり早期の段階でこの経験を積むことができます。
これも研究者を志す上ではなかなか貴重な経験になるのではないかと思います。
研究以外の可能性を検討することができる。
そもそも学部生の頃から研究者になることを想定しているあなたは一度別の職業も体験しておくべきだと思います。
研究以外にも世の中には素晴らしい職業がたくさんあり、必ずしも研究者になるのが正解とは限らないのです。
そのきっかけとして教員免許の取得をおすすめします。
教職課程では中学校の免許を取得する場合、教育実習だけでなく、老人の介護体験や、特別養護施設での実習があります。
そこで様々な職業の方々と触れ合う機会があります。
僕は最終的に研究者の道を選びましたが、これらの教職課程での学習を通じて出会った様々な人々の影響は今も受けており、教職課程をとって良かったと心から思っています。
まとめ
このように、研究者を目指す理学部、農学部生が教員免許を取ることは様々なメリットがあり、比較的時間に余裕のある学部生のうちに将来の選択肢を広げるために極めて有効な手段であると考えます。
少しでも気になる方は是非、教職課程をとって教員免許取得を目指してみてください。
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