ポスドク時代に読んでおきたかった本【その2】

理系キャリアとラボ生活

フランス人は服を10着しか持たない

当時の私は研究の世界が全てで昼夜研究に明け暮れ、修行僧と大差ない生活をしていた。

そんな当時の私がこの本を読んでいたら様々な生き方があるのだと再認識させられていたと思う。

タイトルの通り、シーズンごとに10着の服しか持たない(インナーや上着は含まないらしい。読む前はパンツ込みで10着だと思っていたが流石に違った。。。)ことについての記載もあるが、服に限らずアメリカ人著者の視点からみたフランス人の質素だけれど優雅な生活の様子を垣間見ることができる。

著者はフランス人ファミリーの家にホームステイするのだけれども、夕飯は必ず手の込んだフランス料理を家族みんなで食べるのだそう。

しかも奥さんはパートタイムに出ていてそれなりに忙しいのに、毎日市場へその日に必要な食材を買いに行き、それを使って料理を拵えるそうだ。

朝は朝でシリアルなどのジャンクなブレックファーストではなく、自家製ジャムや昨日の残りのタルトなどシンプルかつ手の込んだ料理を食べてだかけていくそう。

しかも5時とか6時とかの早朝に。

ポスドク当時の私といえば早寝早起きではあったが、これほど毎日を丁寧に生きてはなかった。

朝は適当にトーストを食べるだけだったし、服は高校時代のから着ている適当なものを毎日着ていた。

研究に没頭している状態だとそれはそれで満足なのかもしれないが、人間としての振る舞いが全くなっていなかったと。

研究者は浮世離れした人が多いが、まさに私もその一員だったと思う。

そのまま研究に没頭し切る人生もそれはそれでありだったかもしれないが、それなりに衣食住にこだわり出した今の方が人生をくまなく楽しむことができている気がする。

このような生き方に早く気づいていれば、もっと早くに自分の人生やキャリアについて真摯に向き合えていたかもしれない。

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