みなさんはポスドクという職業をご存知でしょうか?
ポスドクは大学や研究機関に在籍して独立研究者が主催する研究室で研究活動に従事する人のことを指します。
ポスドクになるには結構大変で4年生の大学を卒業したのち、修士課程を2年間、博士課程を3年間経て学位を取った後になるのが一般的な流れです。
大学に長いこと在籍するだけあってさぞかし高給取りなのでは、と思われがちですが、実は激務な上に薄給料なのです。
ポスドクの年収の年収は所属する大学や研究機関、経験などによってもばらつきがあるのですが、最初のうちは大抵300万円台、よくても400万円台程度です。
しかもポスドクの中でも選りすぐりの優秀の研究者のために学術振興会特別研究員と呼ばれる制度があるのですが、これに採用された場合、年収は400万円程度もらえるものの、社会保険や通勤の交通費は自己負担です。
土日なども平然と出勤を強いられるのにも関わらず、これじゃ割りにあいませんよね、、、笑
たしかに研究成果を上げ、教授などになれれば1000万円くらいは貰えますし、安定的なポストに就けたといえます。
しかしそこに到達する頃には40歳くらいになっていることもザラにありますし、下手をするとポジションが見つからず、一生短期間契約のポスドクとして過ごす可能性も十分にあるのです。
例え、研究に対する高い志があってもこれでは研究を続ける気になれない人が続出してしまいます。
転職して民間企業にいくとどれくらい増えるのか
一方でポスドクが民間企業に就職した場合、どうなるでしょう?
結論から言うと、ポスドク時代にもらっていた給料よりは確実に上がると考えて良いです。
どのような企業に内定をもらえるかにもよりますが、100万くらいは上がる可能性が大いにあります。
具体的には450~500 万円くらいになる可能性はあります。
大学発のベンチャーとかでも意外とポスドクより高待遇だったりしますので求人をよく確認してみると良いと思います。
外資系という選択肢
さらに年収を上げたい方には外資系企業と言う選択肢もあります。
僕の場合にはポスドクから外資系企業という選択をしました。
ポスドクからでしたらコンサル会社やメーカー、製薬会社などが採用いただける可能性のある企業になるかと思います。
こちらの場合には600万円以上の年棒を提示されることもざらにあります。
社会人の経験がない、とみなされてしまうポスドクからの転職としては満足度の高いオファーと言えるのではないでしょうか。
ただし、TOEICのスコアで最低でも700点以上は求められる可能性があるなど、内資の企業と比べて転職の難易度は上がると思います。
また、これは内資の企業でも同様ですが、ポスドクから転職するならなるべく年齢は低い方が良いです。
たとえ製薬企業や医療機器メーカーなどの分野の親和性の高い企業に転職したとしても、業務内容や用いる知識が大きく異なると考えておいた方が良いです。
それなのにもかかわらず40才とかで転職してしまうと、一から研修受けるのは結構しんどいと思います。
教わる側のみなさんもしんどいですが、教育してくれる側の先輩社員もしんどいです。
40才くらいになりますと能力が熟成されてきてバリバリ働いている方が多い年齢ですのでかなりのギャップが生じてしまうことになると思います。
研究者として長くやってこられた優秀な方であっても経験値は経験を積まないとどうしても蓄積されないということです。
ポスドクは早めに見切りをつけて、民間企業で活躍しましょう
結論、僕はポスドクには早めに見切りをつけて民間企業に転職することを推奨します。
三大誌に論文が掲載された経験がある、どんな小さな規模でも僻地の大学でもいいからどうしても研究室を主催したい。
中国や海外でラボを持つことになってもいい、安定した家庭は不要など。
客観的にみて明らかに秀でた実績があるか研究以外のことを全て犠牲にできる覚悟がない限りは即刻転職するのがベストだと思います。
民間企業でもあなたにとってやりがいのある研究や仕事はいくらでもあると思いますよ。
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