ポスドクが就職面接を突破するコツ【脱・ピペド(ピペット土方)】

理系キャリアとラボ生活

アカデミアを離れて民間企業で働きたいけど面接が不安


上記のような悩みを持った方に向けてこの記事を書いています。


こんにちはtomoです。


私は博士課程を単位取得退学したあと、ポスドクを経て民間の企業に転職することができた者です。


博士課程やポスドクに進んでしまうと民間企業に就職するのが難しいのではないかと思われがちですが、実はそうでもありません。


博士やポスドク時代にしっかりと研究に向き合った人であれば、普通に転職先を見つけることが可能です。


ただし、新卒の学部生の学生のような就職をするのは難しいです。あなたがこれまで研究してきた分野に特化した企業に応募するということになります。


内定を掴み取るのに必ず突破しなければならないのが面接ですよね。


そこで今回は、私が転職する際に実際に行った面接の内容や答え方のコツなどについて紹介していきたいと思います。

王道の質問は事前に準備しておこう

就職や転職の面接には頻出の質問があります。

具体的には、志望動機(特になぜその会社でなければならないか)なぜアカデミアの世界から民間の職種に転職をしたいと思ったのか論理的に説明する必要があります。

この時、研究室がブラックだからとか、給料が安いからとか雇用が不安定だからというマイナス面に着目した理由を述べるのはやめましょう。

面接官だって、転職にはネガティブな理由がつきものだということは百も承知です。その中であなたはよりポジティブな理由を言わなければならないのです。

これはいわば、民間企業に入れてもらうための通過儀礼のゲームのようなものです。いかにうまいこと説明して面接官に納得してもらうかというゲームなのです。

なので例えば「アカデミアも未知の現象を解き明かす、非常にクリエイティブな業界である一方で、自分自身は社会により貢献できる仕事につきたいと考えました」などとうまいこと言ってあげる必要があります。つまりここら辺のやりとりは定型的だと言えるでしょう。

それを上手くこなせるかどうかを試されていると考えた方が良いです。

自己紹介

2分くらい使って喋れば良いと思います。出身やこれまで行ってきた業務内容。

なぜ転職を考えるに至ったか、どんな軸で転職活動しているのかを端的に伝えましょう。趣味などを少しだけ盛り込んでも良いかもしれません。

ポイントは職務経歴書の内容をそのままいうのではなくプラスアルファの情報を加えましょうということです。

例えば職務経歴書にDNAの研究を行っていました。と書いてあったとして、もう少し内容やそこで培った技術について補足するみたいなイメージです。

長所・短所

これもよく聞かれます。

模範解答的には長所と短所は表裏一体のものにすると無難です。

例えば、「私の長所は論理的に物事を考えることができることです。

これまでの研究の活動時に教授とのディスカッションでは現象に基づいた結果から論理的に次に行うべき実験の立案を行うことができました。

一方で短所は長所と表裏一体ではあるのですが、論理的に物事を捉え過ぎてしまうあまり、人の感情を蔑ろにしてしまうことがあります。

これまで業務やプライベートで何度か失敗してきてしまって十分反省はしていて、今後この点に関してはさらに改善していきたいと考えているところです。」みたいにいうと良い感じです。

コツは短所をただ言って終わりにするのではなく、その自覚はあって、今後は改善しようとしているという誠意を見せることです。

成功あるいは失敗した経験とそこから学んだことこれはそのままですね。これまでの経験を振り返って、語れるエピソードを抽出しておきましょう。

これらはほとんどの面接で聞かれますので、事前に何を話すのか決めておくことをおすすめします。

ポスドクをやめる理由として人生の目的を軸に話を展開しよう

ポスドクというのは民間企業の面接官からすると、なんで研究好きの人がわざわざ民間に就職しようとしてくるのだろうと身構えています。

このマインドを溶かすためには人生の目的を軸に語ると良いでしょう。

人生の目的は就活系youtuberのutsuさんという方が提唱したもので、会社という場を利用してあなたが人生で何を成し遂げたいかを分析する手法です。

コミュニケーション能力があることを過去の経験から証明しよう

面接官の方はポスドクに対して、コミュニケーション能力があるかどうかを慎重に見極めてくるでしょう。

やはりポスドクというのは研究者を志しているだけあって、人間性が尖った方が多いのは事実でしょう。

アカデミアではそれでも通用したかもしれませんが、民間企業では同僚と上手く関係性を構築できたり、顧客と上手く対人コミュニケーションをとる必要があるわけです。

よってポスドクはこれらの能力があることをこれまでの実体験で証明しなければいけません。具体的にはこれまで共同研究をしてきてうまいこと研究室外の研究者とかともコミュニケーションを取りながら業務を遂行できたこと、学生などを指導して上手くプロジェクトを遂行できたことなどを例にして話すと面接官も納得してくれるかもしれません。

また、そのような経験が業務の中でなかった方でも高校や中学まで遡って、野球やサッカーなどのチームスポーツの経験があることを説明するなどして、人間関係の構築を問題なくできることを証明できるようなエピソードを準備しておくことが非常に重要になってくると思います。

逆質問は最低5つは準備しよう

面接は試験の場のように自分が試されている空間と思われがちです。

確かにその考えも正しいのですが、あなた自身が、その企業の雰囲気や業務内容を理解する場でもあるのです。

したがって、様々な質問を予め準備しておく必要があります。

あまり質問しなかったり、全く質問しなかったりすると、興味はないのかと思われて、面接で落とされてしまします。

具体的な質問としては、会社の雰囲気コロナによって社員の働き方はどのように変わったか苦労したエピソードややりがい出張はどの程度あるか1日の業務の流れ業務の評価基準どんなことを勉強しておけば良いか初めはどんな感じで業務をスタートさせれば良いかなどです。

まとめ

これらの対策を事前に行っておけば内定を獲得できる確率は格段に上がります。

実際に私自身も実験機器の外資系メーカーから複数内定をいただくことができました。

日本の経済は衰退の一途を辿り、アカデミアで職を獲得するのはますます険しくなる世の中ですが、諦めずに挑戦し続ければ必ず活路は見出せるはずです。

この記事が皆さんのお役に少しでもたてば幸いです。

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