こんにちは。tomoです。
生命科学の研究者を目指す人は大抵の場合生命科学系の大学に入り、そこで学生実験を通して様々な実験手技を学んだ後、研究室に配属されることと思います。
しかし、大抵の生命科学系の大学の場合には、分子生物学、生化学、細胞生物学に関する学生実験は行われるのにもかかわらず、バイオインフォマティクスに関する勉強をする機会は少ないように感じます。
しかしながら昨今の生命科学分野の技術の目覚ましい進歩により、私たちはウェットの実験だけでなく、統計データの解析などドライの実験もできなければいけません。
特に現在大学院に所属しているような世代は必要不可欠な知識になっていくのではないでしょうか。
それでは、これまでの間統計解析の技術を学んだことのない人がドライの解析をマスターすることはできるのでしょうか。
結論から言うとできます!
ですが、できるだけ若いうちに始めることをお勧めします。
できれば修士課程までの間にはドライの解析経験があることが望ましいです。
その理由としては、
今までドライの技術を学んだ経験のない人がドライの技術を利用して研究を遂行できるようになるまでにはトレーニングの期間がある程度必要になる。
すなわち博士課程まで進学し、学位論文を書くためには早い段階で解析技術をマスターする必要がある。
からです。
僕は現在ドライの解析を使うラボに所属しているのですが、時々、ドライの実験を習いにくる研究者の方がいらっしゃいます。
習いにくる方々の結末は大きく二つに分かれていて、1グループ目はドライの技術をすぐに習得して自力で解析できるようになるタイプ。もう1グループは結局自分の力では解析できず、研究プロジェクトが進まなくなりフェードアウトしてしまうグループ。
この2つのグループについてある規則性に気づいたのですが、順応できるグループの人は比較的若い人が多かったです。修士課程の学生とかの方が案外すぐにコツを掴んでいる印象でした。一方で40歳過ぎの助教みたいな人が意外と挫折している人が多かったです。
おそらく、小さい頃から電子機器に触れる機会が多い若年層の方が統計解析ソフトなどを理解しやすい傾向があるのではないかと思います。それと若い方が柔軟性があるのかもしれません。
よってできるだけ早い段階で始めた方が得だと思います。
僕自身も最初の3ヶ月くらいは苦戦しましたが、そこを突破するとなれてきて大抵の解析は自力でできるようになります。
今では自分自身の研究テーマだけでなく他の研究グループの解析のお手伝いができるまでになりました。
これは普通にウェットの実験だけしていてもできない経験ではないかと思います。
この機会にぜひドライの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
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